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師匠のメルマガより

師匠田上先生のメルマガより


┃ ┃ ★「こんな商人達と、旅を」★          田上康朗
┻━┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 つい最近までのこと。

「小さい店は大型店で全滅する」、という人がいた。
「大型店の、あの値段ではお客を取られるのは当然だ」と、商店主の多くはため
息をつきました。
 しかし、コンビニが各地に出店し始めた頃から、そんなことは誰も言わなくな
りました。

 なぜでしょうか。
 
         小さい店でも繁盛している

         安売りでなくても、売れている

 こうした事実を目の当たりにしたからです。
 しかし、もう一つ重要な事実を、私たちは確認しておくべきです。

 それは・・・・・。
 これだけ多くのお店があって、しかもあなたの店よりはるかに立派な、大きく、
値段も安い、さまざまな店があるなかで、こんなちっぽけな我が店に、たしかに
少ないのかもしれませんが、お客様がきてくださるという事実です。

          不思議に思いませんか。

          わざわざ、お金をもっていらしてくださる。

          他に、お店がいっぱいあるのに

          どこで買い物してもかまわないのに

          この事実(こと)を、考えてみたことありますか。

          この不思議に思いませんか。
 
          すごいことと思ったことがありますか

 売れない、客が来ない、それも誰のせい、彼のせいと、愚痴ばかり言っている。
なす術(すべ)がないと、嘆いている。
 自分のことばっかり考え、お客様を自分の儲けの手段と考え、心にもなく「お
客様、第一主義」などといっている人もいる。

 でも。ちなみに。
 「具体的に、お客を第一にしている事実(こと)を、ここで示してみてくださ
い」 という問いに、どれだけの人がこたえられるでしょう。
だれよりも、なにより、実際は、自分のことばかり考えている自分のことを、こ
こで気がつく人がいたら、私はその場で、感嘆の声を上げて、拍手しまうだろう。

「口は口、現実は現実。みなそうよ」という人がいたら、それが本音とは思うけ
れど、やはり落胆してしまう。

 いずれにしても、そんなお店でも幾ばくかのお客様がきてくださる。有り難い
こと。そうと思いませんか。いや有り難いとは思わなくても、不思議だな、とは
思いませんか。

 不思議でもいい。有り難いでもいい。そう感じることがあったら、次に。
「お客様が来てくださるのはなぜだろう」

 そうした問いかけを自分にしてみませんか。
商いってそうした素朴なところから始まる。私はそう思っています。

 通りかかりのお客様が、ふとあなたのお店に立ち寄る。買わなくたって立ち寄
る。そのことだって何かお客様を動かす、何かがある。それを考えてみたくあり
ませんか。

 ましてや、おそらくどこでもある品物なのに、買ってくださる。私には偶然と
はとうてい思えないのです。そのお客様が、奇特な人、慈善家とも思えないので
す。いえ、そうした風に偶然などと見逃してしまったらいけない。こんなちっぽ
けなお店に来てくださるお客様に失礼だ。
そんなあなたなら、商人はおやめなさいと、私は言いたくなります。

 一握りのお客様が来店くださって、
その中のたった一人のお客様でもいい。買い物をしてくださる。これが、文字通
り「有り難い」ことではないのでしようか。

 自動販売機や自動ドア、大型店のロボットみたいな店員とは違う。その「有り
難い」という思いが、せめてそのお客様に、何か喜んでいただきたい。そうした
思いが、言葉に、挨拶に心を込めさせる。もっともっとお客様の嬉しそうなお顔
をみたくなる。

 その気持ちが、お店の清掃にも、陳列にも、仕入れの商談にも熱意がこもる。
明日はもっと喜んでいただきたい。そういたことを楽しみに、励みに、日々の商
いに精進する。それで自分の日々の商いが楽しくてしょうがない。生きることが
楽しくてしょうがない。お客様のおかげだ。ああ商人になって良かった、と思う。

            その一里塚で、自店の決算書をみる。

 売上は、こんなに多くのお客さんに来ていただいたのか。支えられたのか、と
いう自分の誇り。利益は、こんなにたくさんのお客様が、喜んでくださったのか、
という自分への褒美。
 だから、うんと喜んでいい。一緒に苦労してくれた妻と息子と娘と、そして従
業員と、みんなで喜び合おうよ。
「今年一年、俺たち、これだけたくさんのお客様に喜ばれたか」
「こんなちっぽけなお店に、こんなに多くのお客さんが来てくれたのか」って。

自分が子供の頃に通信簿に「5」が増えたことを、早く父母に知らせたくて駆
け足で家に帰る。そんなことを思い浮かべる。成績が落ちたときはどうだっただ
ろう。思い出して欲しい。母はしかっても、父が「次に、がんばれよ」と励まし
てくれた。その逆の記憶もあるだろう。

お店の売り上げが落ちたときも、「お客様へ喜んでいただく、工夫がまだまだ
足りなかったのだ」。そう思って、みんなで精進すればいい。きっと一握りかも
しれないが、お客様だって、応援をしてくださっているはず。

 エクセルで作った円グラフ、棒グラフ、折れ線グラフを難しい顔をして見つめ
ていては、一生経験できない商人の喜び、感動が、こうしたお店の、こうした商
人にはある。そう思いませんか。 美しい商人、わたしはそんな商人、こんな商
人を、美しい商人、とそう呼んでいる。

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